2015年4月22日

動き出す、「循環器病のビッグデータ」

日本循環器学会は、24日から大阪市内で開催する第79回学術集会で、2004年から毎年実施している「循環器疾患診療実態調査」で収集したDPCデータの解析結果を一部発表する。同調査の主査を務めた今学術集会の小川久雄会長(熊本大大学院教授・国立循環器病研究センター副院長)はプレスカンファレンスで、「発表すると海外の方が驚かれるようなデータが出ると思う」と語った。【坂本朝子】

調査データは2013年のもので、DPC対象施設である1104施設のうち6割に当たる施設からデータ提供の承諾を得て、現在、国立循環器病研究センター循環器病統合情報センターで解析作業を進めているという。その数は10万件に上り、「まさにビッグデータ」と小川会長は称す。これまでにない大規模で治療実態やその成績などが明らかになるとし、今後、この解析データは国際比較のデータにも使用できる可能性があると期待感を示した。

24日の「Late Breaking Cohort Studies 1」および25日の「会長特別企画・大規模レジストリーの将来展望」で、国立循環器病研究センターの安田聡氏が発表する予定。今回の発表では今後の方向性を示す内容にとどまる予定だが、「実態とDPCデータの相関性がどれくらいあるかを紹介したい」と安田氏は語った。

小川会長は、心臓疾患のデータだけでなく、脳疾患のデータも循環器病統合情報センターに集めていこうとする動きもあるとし、「心臓と脳の合併とか、脳と末梢動脈疾患の合併が多いので、そうした合併症にも注目し、データを出していかなければならない」と今後の展望を語った。また、成人先天性疾患の治療に当たっている病院ではDPCを導入していない施設が多いため、そうした施設の情報はカルテなど何らかの形で収集していく必要性も指摘した。

[CBニュース http://www.cabrain.net/news/article/45523.html]